AppleがAirTag(エアタグ)を発売するということで、気になったのがBluetoothの電波の強度や通信距離です。
AirTag(エアタグ)はまず最初にBluetoothの範囲内でなくしたものを探しますが、このBluetoothの範囲内ってどれぐらいの距離なのか知りたくて調べてみました。
iPhoneのBluetoothの範囲・通信距離について、Class、バージョン、プロファイル各一覧から紹介します。
参照:iPhoneとBluetooth(iPhoneユーザガイド)
Bluetoothは電波強度(Class)により通信距離・範囲が異なる
BluetoothにはそれぞれClassという通信できる距離が決まっています。Classは現段階ではClass1からClass3までの3段階に分かれています。
Class | 最大出力 | 通信距離(範囲) |
Class1 | 100mW | 約100m |
Class2 | 2.5mW | 約10m |
Class3 | 1mW | 約1m |
現在、スマホにはClass2が採用されている機種が多いので、10m程度がBluetoothの届く距離・範囲内となります。
この距離だと、Bluetoothマウス、キーボード、イヤホン、ヘッドフォンなどだと特に問題なく使うことができます。
iPhoneのBluetoothバージョン 一覧
iPhoneの機種にはBluetoothが搭載されています。各機種とBluetoothバージョンは以下の通りになります。
iPhoneの種類 | Bluetoothバージョン |
iPhone13 Pro Max | Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー |
iPhone13 Pro | |
iPhone13 | |
iPhone13 mini | |
iPhone12 Pro Max | |
iPhone12 Pro | |
iPhone12 | |
iPhone12 mini | |
iPhone 12 SE(2nd generation) | |
iPhone11 Pro Max | |
iPhone11 Pro | |
iPhone11 | |
iPhoneXS Max | |
iPhoneXS | |
iPhoneXR | |
iPhoneX | |
iPhone8 Plus | |
iPhone8 | |
iPhone7 Plus | Bluetooth 4.2ワイヤレステクノロジー |
iPhone7 | |
iPhone SE(1st generation) | |
iPhone6s Plus | |
Phone6s | |
Phone6 |
大きく分けるとiPhone8〜iPhone13だとBluetooth5.0を使用、iPhone7以下はBluetooth4.2を使用していることがわかります。
Bluetooth5.0はデータ通信速度がより高速化しているのが特徴。
通信範囲で見ると、Bluetooth5.0はBluetooth4.0の4倍で、通信容量は8倍になります。
Bluetoothのプロファイル 一覧
Bluetoothで使える機能がプロファイルです。
プロファイル | 機能 |
A2DP | ステレオで高音質の音を聴く |
AVRCP | 再生・停止・早送り・スキップなどのコントロールをする |
HSP | 携帯とヘッドフォン・イヤホンをセットして、モノラルで音声をやり取りする |
HFP | HSP機能以外に、通話開始操作などをハンドフリーで行える |
DUN | 携帯電話でダイヤルアップで通信する |
iPhoneは以上のプロファイルを全ての機種で使用することができます。
※iPhoneのサポート内の機種
まとめ
Bluetoothのバージョン、プロファイル、クラスの3つをまとめてみました。
ヘッドフォンやイヤホン、マウス、キーボードでマウスを使う分には特に問題がないことがわかりました。Bluetooth5を使用しているiPhoneの機種を選べばクリアに使えると思います。
AirTag(エアタグ)についてですが、iPhone8〜iPhone12はBluetooth5を使用しており高速処理できることから、クリアで途切れないなどの高性能になりますが、iPhoneで使える距離Class2は約10mであることがわかりました。
たとえClass1であっても約100mほどなので、AirTag(エアタグ)をつけた落とし物の場合については、結局のところBluetoothの範囲外になりますね。落とし物のほとんどが家の外なので。
以上のことからAirTag(エアタグ)はBluetoothではなく、「探す」ネットワークと「紛失モード」に頼ることになります。