ビデオカメラの内蔵HDDやSDカードは、FAT32フォーマットを使用しているのが一般的です(ただしSDXCはExFATフォーマット)。
「FAT32」フォーマットは一度に最大4GB以上のファイルは記録できまないため、ビデオカメラは2GBごとにファイルを分割する仕組みを取っています。
映像の長さでいくと、ハイビジョンでは約13分毎に、標準画質では約30分毎にファイルが分割され保存されています(SONYビデオカメラ1080i, 24Mbpsでの撮影の場合)。
ここで重要なことですが、内蔵HDDとSDカード内にある分割された映像ファイル(MTS,[m2ts], MPG[mpeg]等)を、PC上でフォルダーからコピーして映像編集ソフトに直接持っていった場合、クリップがピッタリくっついていても、数フレームだけ映像と音声が欠けた状態になります。
そのため、PC上からフォルダをたどってコピーするこの方法では、映像編集はできません。
ではどうすれば良いのか?について紹介します。
分割されているファイルを一本化するには、どうすればいいのか?
FAT32フォーマットのために分割されているファイルを一本化するにはどうすれば良いのでしょうか?
それを解決するには、映像を取り込むためのソフトが必要となってきます。
WindowsではSONYに付属されているソフト「Play Memories Home」やgrass valleyの映像編集ソフト「Edius Neo」シリーズ内にあるソースブラウザーから取り込みが可能です。(ただしEdiusは標準の映像ファイルの一本化は不可)。
僕はSONYのビデオカメラなので、他のメーカーのことはよくわかりませんが、買ったビデオカメラに付属しているソフトでもおそらく一本化できると思います。
その後パナソニック(Panasonic)のビデオカメラを買ったので、付属ソフト「HD Writer AE」でも使用できることがわかりました。
Macの場合は「iMovie」で取り込むと同時にファイル変換(コーデック変換)されるので、そこで一本化されます。どうやら一本化するための情報が映像フォルダ内の隠しファイルにあるようです。
関連記事:「ビデオカメラをiMovie’11に取り込むと、ファイルはどう変換されるか」
映像を取り込む時に、同時に一本化してくれるソフトまとめ
WindowsとMac別に、ビデオカメラの映像をパソコンに取り込む時に、ファイルを同一化していくれるソフトをまとめます。
Windows
- SONY:付属ソフト「Play Memories Home」(HD画質、SD画質ともに可能)
- Edius Neoのソースブラウザーから(HD画質は可能、SD画質は不可)
- Panasonic:付属ソフト「HD Writer AE」
- その他のメーカー:ビデオカメラに付属しているソフトから
付属ソフトがなければエディウスがおすすめです。
Mac
- iMovie(ファイル変換するので、HD画質、SD画質ともに可能)
- Final Cut Pro
Macの場合は、別のコーデックに変換して、編集がしやすいように軽いファイルになります。
残念なのはWindowsやMacで一般的な映像編集となっている「Adobe Premiere」が、一本化することができない点です。これが本当に信じられないことです。そろそろ改善してほしいものです。それ以外はそこそこ気に入っているので。
最近プレミアを使っていません。今はどうなっているのでしょうか?別のファイルを取り込むソフトが追加されているのかもしれません。
僕はWindowsで動画を編集するときは、ネイティブ編集ができて、しかも映像ファイルを一本化できるグラスバレー EDIUSを標準で使っています。